青い空と原風景


5月20日(日)の話

日に日に背丈が伸びてゆく水銀柱。
すっかり勢いをつけた太陽光が地面を照らし
そこから発せられる湿度が冬の間はクリアだった視界を
薄ぼんやりとした夏の景色へと徐々に変えてゆきます。

この時期になると青く澄んだ空を眺めることは
なかなか容易ではありません。
だからこそこんな日は無性に外出したくなるわけで。
行き先は海でも山でも良かったんだけど、今はちょうど田植えのシーズン。
大自然と戯れに山奥までゴーです。

20070525四谷千枚田01

嵐のように吹き荒れた市町村再編で新城市となった旧南設楽郡鳳来町、
その最北端に位置する地区が目的地です。
幹線道路から山の集落へと続く細い県道へ入り、クネクネ走ること5分くらい。
道路は角度を増し、前方にそびえる鞍掛山と山麓に広がる四谷の千枚田(棚田)が見えてきます。

↓田植えの済んだ棚田
20070531四谷千枚田02

山地が多い日本の国土では、このような平地の少ない場所において
耕作地を確保することは容易ではありません。
重労働に耐えながら手作業で急峻な地形を開墾していくことで
このような景色が生まれました。

大気圏を越え宇宙まで透けて見えそうな蒼い空の下。
機械では入れないほど小さな田圃に
植えられたばかりの青い苗。
足跡の多さは手作業の苦労の跡。

あ、ここなんですけど地元の保存会を中心とした
ボランティア活動で支えられています。
高齢化や過疎化、農業の効率化、貿易自由化問題、
その中で経済活動には乗れない「日本の原風景」をどうやって維持していくか。
環境にまつわる最近のニュースを見る限りでは、
私たちも他人事では済まされそうにないのかもしれません。

20070531四谷千枚田03


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